【ビットコイン】
米証券取引委員会(SEC)が暗号資産ビットコインの上場投資信託(ETF)を承認しました。

ビットコイン投資に弾み、米SECが現物ETF承認-司法判断も転機
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-10/S72EHET0AFB400?srnd=cojp-v2

「米証券取引委員会(SEC)は10日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインについて、現物投資型の上場投資信託(ETF)の上場申請を承認した。暗号資産交換所を経由せず、証券口座で売買できるETFを通じて、ビットコインのポートフォリオへの組み入れが容易になり、投資に弾みがつくと期待される。」

ビットコインの保有を拡大させるためには、ビットコインそのものではなくETFを組成して保有する形が特に金融機関にとって好ましいとされ、この問題は過去数年にわって議論されていたものですが、漸く実現しました。
無題
金ETF投資残高

暗号資産業界が意識しているのは、金ETFの先行事例です。金についても保管コストや盗難リスクから機関投資家が金現物投資を行うのは難しい状況にありましたが、金ETFの誕生で大量の金投資需要を創出することに成功しました。特にスタート段階では売却量は殆ど存在せず、専ら購入になるため、大量のビットコインがビットコインETFに転換し、ビットコイン需給が強力に引き締まる可能性があります。

ビットコイン現物投資型ETF、承認に時間要した理由は

「規制当局は流動性と相場操縦に関する懸念に加え、ビットコインのボラティリティーが一般投資家にとって激し過ぎるという不安を示していた。」

ただ、ビットコインは期待されていた決済ニーズは十分に膨らまず、投機対象になってしまった感が強くなっています。実需という意味では、アンダーグラウンドの方で人気ですが、それは良いことなのか疑問です。投資対象としての魅力は高まりますが、こうした流動性や相場操縦などの金ETFにはないリスクの存在は認識しておくべきでしょう。


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