中国汽車工業協会によると、11月の中国新車販売台数は前年同月比+12.6%増の277.0万台になりました。乗用車が+11.6%の229.7万台、商用車が同+18.0%増の47.2万台になっています。個人と企業の双方から新車に対するニーズが高まっていることが確認できます。1~11月通期でみると、前年同期比-2.9%減の2,247.0万台になっています。乗用車が7.6%減の1,779.3万台に対して、商用車が20.5%増の467.6万台になります。政府のインフラ投資が、新車販売に強く寄与していることが窺えます。プラチナや天然ゴム相場にとっては、素直に歓迎できる数値と言えるでしょう。
さて、こうした中で新エネルギー車がどうなっているかというと、乗用車は前年比+104.9%の20.0万台と、ほぼ2倍に伸びています。内訳としては、バッテリー型BEVsが+136.8万台の15.4万台、プラグインハイブリッドPHEVsが+137.6%の3.2万台になっています。1~11月通期でみると、+3.9%の110.9万台になります。BEVsが+6.3%の80.2万台、PHEVsが+2.0%の21.0万台になります。消費者のトレンドとして新エネルギー車の人気が急激に高まっていることが確認できます。
12月14日のJPXゴム先物相場は急伸しましたが、この統計を受けての反応というわけではないでしょう。単純に4日から続く急落地合に息切れ感が浮上し、押し目買いが入り始めた模様です。特に意味なく急落していた相場のため、意味なく反発する相場になります。比較的大きく反発したものの、出来高は伸び悩んでおり、積極的に値ごろ買いが入ったという訳ではなさそうです。相変わらず、相場テーマが分かりづらい展開が続いています。

(画像出所)時事通信社
【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】
・中国新車販売、11月は12%増 8カ月連続プラスに