1月5日に石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合が開催されました。4日の協議では結論が出ずに持ち越しとなっていましたが、結論としては協調減産の規模を1月の日量720万バレルから2月に712.5万バレル、3月に705万バレルまで、2ヵ月で15万バレル引き下げることになりました。対象はロシアが13万バレル、カザフスタンが2万バレルとなり、この二カ国が若干の増産対応を行うことが認められます。サウジアラビアが需要環境の急激な悪化を受けて減産枠維持を主張しましたが、ロシアは需要回復に自信を強めており、若干の増産対応という曖昧な結論になりました。

ただ、今会合の終了後にサウジアラビアは自主的に日量100万バレルの減産を実施すると発表しました。即ち、OPECプラスの政策合意とは関係なく、サウジアラビアが単独で100万バレルの供給を抑制するというものです。2~3月と期間が限定されますが、目先の需要環境悪化に対するサウジアラビアの危機感の強さが再確認できます。

おそらくこれで在庫を大きく取り崩すといった状態にはならず、米ゴールドマン・サックスは1~3月期に日量25万バレルの供給過剰になるとの見通しを示しています。ただ、4月以降のドライブシーズンに向けて需要が回復に向かうのであれば、原油相場の急落リスクを後退させるには十分な規模でしょう。サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、サルマン皇太子の「善意(goodwill)」だと解説しています。

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【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】