アルゼンチン農業省は、2月28日までトウモロコシの輸出を停止すると発表しました。アルゼンチンではインフレが深刻化しており、12月は大豆圧砕業者や港湾業者の労働者が、インフレ率に見合った賃上げを要求するストライキを決行するなど、混乱が生じていました。こうした中、2ヵ月と期間を区切って輸出を停止し、国内の飼料穀物供給を優先させることで、価格安定化を目指すことになります。

こうした政策は既にロシアが小麦分野で発表しており、新型コロナウイルスやラニーニャ現象の影響で供給不安が高まり、価格が高騰する中、一部生産国が囲い込みを開始した状況と言えます。アルゼンチンは、生産面でも輸出面でも、米国とブラジルに次ぐトウモロコシの主要供給国になります。期間が短いために、農家としては輸出解禁まで輸出を先送りする選択肢もありますが、インフレ率が十分に改善しない場合には、更に強硬な施策が導入される可能性も残されます。

米国も十分な追加供給余力を残しているとは言い難く、もはやこれ以上の不作ア許容できない状況です。ただ、足元の南米では乾燥懸念が強くなっており、年末のタイミングでもファンドが穀物相場を積極的に買い進んでいるのは、穀物相場高のプロセスはまだ終わっていないとみている向きが多い模様です。


【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】