米穀倉地帯では2018/19年度の作付け作業が本格化しています。4~5月にかけては作付け作業の「早い」、「遅い」が重大な関心事になりますが、これはイールド決定モデルにおいて作付け進捗率が大きなインパクトを有しているためです。

2013年に米農務省(USDA)が天候のイールドに対する影響に関するレポートを発表していますが、そこでは「5月中旬(mid-May)」時点での作付け進捗率がトウモロコシのイールドに影響を及ぼすことが確認されています。具体的には平年に対して10%前倒しで作付けが進むとイールドは2.89Bu/エーカー上昇し、逆に10%遅れると2.89Bu低下することになります。

これは収穫面積を9,000万エーカーと仮定すると、生産高見通しに2.60億Buの違いが生じる計算になります。1,000万エーカー当たりで0.289億Buの違いが生じます。


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(出所)USDA


6~7月にかけては降水量も重要な変数になりますが、上の図は作付け進捗率によって7月降水量とイールドとの曲線が上方シフトすることが示されています。横軸が7月降水量、縦軸がイールドになります。標準的な作付け進捗率が緑で、作付け進捗率が10%早まった際が青、逆に10%遅れた際が赤になります。

理論的には、作付けが早い程に夏の生育期に水分不足や熱波の影響を受けるリスクが軽減されるためですが、5月中旬に向けて作付け進捗率をどこまで引き上げることが可能かは、イールドを巡る議論の第一段階になります。

【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】

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