小菅努の商品アナリスト日記

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grain

中国の豚コレラ被害拡散、豚の1/3喪失か?


As millions of pigs disappear in China, the rest of the world is beginning to notice.

The country’s pig population, the largest in the world, is likely to shrink by almost a third, losing 130m animals as African swine fever ravages the country’s farms.

The outbreak will reshape protein markets across the globe, driving up meat prices as China, the
leading consumer and producer of pork, braces for years of shortages and disruptions to its food
supply.

“This has been a game-changer,” says Jais Valeur, group chief executive at Danish Crown,
Europe’s leading pork processor. “We’re only starting to see the real impact of African swine
fever.” 


Financial Timesが、中国の豚コレラ被害の広がりを報告しています。全畜頭数の3分の1に当たる1億3,000万頭が失われているとの試算です。中国当局は昨年8月に発生した豚コレラの収束を宣言していますが、既に畜頭数は前年同期比で20%近い落ち込みになっています。

中国は豚肉輸入の拡大に迫られる一方、飼料穀物を輸入する必要性は一気に低下します。大豆やトウモロコシ相場に対してはネガティブです。また、食品インフレが発生すれば、景気対策で金融政策の緩和スタンスを採用することは難しくなるでしょう。インフレ懸念から金需要が拡大する可能性もあります。まだ脆弱な実体経済環境において、可処分所得の実質的な現象は個人消費の落ち込みに直結する可能性もあります。様々な波及経路を考えておく必要があるテーマです。

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(画像出所)CME

上はCMEの豚肉相場です。チェックしていませんでしたが、3月から既に急騰していますね。米国内で豚肉生産が拡大すれば、飼料需要が中国から米国内にシフトするだけに留まりますが、豚肉輸入コストを下げるのであれば、通商合意を急ぐ必要もありそうです。

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ブラジルで穀物輸送ルートの橋が崩落


ブラジルで6日未明、北部パラ州の川にかかっていた橋が倒壊し、同国北部の主要港に接続する道路が一部不通となった。今後、大豆やトウモロコシなどの輸出に影響が出る可能性がある。ブラジルでは1月に鉱山ダムが決壊し、鉄鉱石の輸出が落ち込む事態が発生したばかり。脆弱なインフラが世界の商品市況に影響を与えるリスクが相次ぎ露見している。

大手紙エスタド・ジ・サンパウロ(電子版)は6日、今回の事故の影響を受ける港はブラジルの大豆の輸出の10~20%を占めるという農業専門家の声を伝えている。ブラジルの穀物輸出は米国と並び世界最大級。


“It will probably take years for that bridge to be rebuilt,” he said by telephone.

The consultant noted the bridge was located some 50 kilometers (31 miles) from Belém, capital of Pará state, where three major grain loaders operate, including Archer Daniels Midland Co, Bunge Ltd and Hidrovias do Brasil SA.

Melby said barge traffic would not be affected on the Tocantins and Amazon rivers, which use river ports including Vila do Conde and Barcarena. Some 10 to 20 percent of the soy grown in Brazil’s center west is delivered by road at those ports, he said.

出典:Reuters



ブラジル北部で大西洋に隣接するパラ州の河に掛かっている橋が崩壊しました。フェリーが橋脚にぶつかった影響です。この橋は、内陸部から北部港湾とを結ぶ穀物の主要輸送ルート上にあるため、穀物輸出フローにも影響が生じる可能性があります。各種メディアの報道だと、ブラジル中西部の大豆輸出の10~20%がこの橋を使って港湾まで輸送されている模様です。

人命救助が優先されているために詳細は不明ですが、普及までには年単位の時間が必要との輸送業者の声も報告されています。代替輸送ルートは存在する模様ですが、輸送経路の修正は間違いなくコスト増大要因になります。よりコストの低い輸送ルートが存在するのであれば、最初からそちらを使用していますからね。

ブラジルは現在、大豆、トウモロコシ(一期作)がともに収穫期の終盤に差し掛かっていますが、ただでさえ脆弱なインフラで輸送の遅れが警戒されているタイミングで、重要輸送ルートが破綻してしまいました。米国産輸出価格に押し上げ圧力が発生すると、シカゴの定期相場でもサポート要因になります。週明けのスポット市場の動向に注目したい所です。

もっとも大きな影響を受けるのは中国ですが、米中通商協議への影響まで想定しておく必要があるでしょう。

無題






















(画像出所)Google Map

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大豆在庫見通しの引き上げ続く、米中首脳会談は転換期になるか

大豆在庫見通しの引き上げ続く、米中首脳会談は転換期になるか

米国産大豆需給が緩和している。米農務省(USDA)が11月8日に公表した最新の需給報告(WASDE)では、2018/19年度の米国産大豆の期末在庫見通しが前月の8.85億Bu(在庫率は20.7%)から9.55億Bu(同23.3%)まで引き上げられている。これで大豆在庫見通しの上方修正は5カ月連続のことになる。

今季は収穫期に秋の長雨に見舞われた結果、大豆のイールド(単収)は前月の53.1Bu/エーカーから52.1Buまで、今季初の下方修正になっている。過去最高のイールド環境に変化は見られないが、これによって生産高見通しは前月の46.90億Buから46.00億Buまで下方修正されている。

しかし、今報告では輸出需要見通しが前月の20.60億Buから19.00億Buまで大幅に下方修正された結果、在庫見通し引き上げのトレンドに修正を迫ることはできなかった。

こうした厳しい需要評価の背景にあるのは、米中貿易戦争である。大豆は中国が世界最大の輸入国であり、18/19年度は世界で輸入される大豆総量1億5,227万トンに対して、中国のみで9,000万トンと、約6割の世界シェアを有している。この中国が貿易戦争の報復課税でコスト高になり、しかも通商交渉のツールとして政治的要因からも米国産大豆の輸入量を抑制する中、米国産大豆需給は緩和している。

当然に中国の大豆需要が消滅した訳ではないため、米国産の代わりとして南米産大豆への引き合いが強くなっている。南米では逆に品薄感が強くなっている。このため、従来であれば南米産大豆を調達していた消費国が、貿易戦争の影響で割安になった米国産大豆調達に動いているため、必ずしも「中国の米国産大豆輸入減少=米国産大豆の輸出減少」となる訳ではない。しかし、サプライチェーンの混乱は米国産大豆の輸出見通しを4年ぶりの低水準にまで押し下げており、豊作で緩和していた米国産大豆需給を、需要サイドから更に緩和させる状況に陥っている。

無題















米国産大豆の期末在庫は13/14年度には僅か0.92億Bu(在庫率は2.6%)に留まっていたが、14/15年度以降は豊作の影響もあって5年連続で在庫積み増しが進む見通しになっている。17/18年度の4.38億Bu(同10.2%)から9.55億Bu(同23.3%)までの在庫急増が予想されているが、米中貿易戦争の影響が否定できない状況にある。

それだけに、11月30日~12月1日の20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせて予定されている米中首脳会合の結果次第では、米国産大豆の輸出需要見通しが大幅に引き上げられる可能性を抱えている。これまでの反動もあって中国が米国産大豆の輸入再開に踏み切れば、大豆需給の緩和状態を否定することは難しいものの、在庫の余剰感は薄れることになる。

実際に、11月1日に米国のトランプ大統領と中国の習国家主席が電話会談を行ったことが確認されると、CBOT大豆先物相場は10月末の1Bu=851.75セントから11月2日の900.75セントまで急伸し、8月20日以来の高値を更新している。

今年の大豆相場は、豊作と米中貿易戦争の影響で安値低迷状態が続いているが、米中首脳会談の結果によっては900~950セント水準までコアレンジを切り上げる可能性を抱えている。トランプ大統領の決断に強く依存する予想が難しいイベントだけに、11月末から12月初めにかけて大豆相場はこのまま安値低迷状態で年末を迎えるのか、それとも安値是正に向かうのか、大きな分岐点を迎えることになる。

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【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】

(出所)大豆在庫見通しの引き上げ続く、米中首脳会談は転換期になるか(Yahoo!ニュース)

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プロフィール
小菅 努(こすげ つとむ)

1976年千葉県松戸市生まれ。筑波大学卒。商品先物・FX会社の営業本部、ニューヨーク事務所、調査部門責任者等を経て、現在はマーケットエッジ(株)代表取締役。商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物)。貴金属、金属、エネルギー、ゴム、農産物などの商品先物市場全般が主なカバー対象です。商社、事業法人、金融機関向けに分析レポートを配信しています。為替、株価指数などもカバーしています。

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