小菅努の商品アナリスト日記

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oil

トランプ大統領、今年最初の増産要請

トランプ米大統領が原油高抑制に動き始めました。


Twitterに「サウジアラビアと他の国に石油供給を増やすように話した。みんな合意している」と投稿しています。

またこれに先立って、記者会見では「ガソリン価格は下がってきている。OPECに電話し、下げるべきだと伝えた」とも発言しています。OPECに電話というのがよく分かりませんでしたが、その後はOPECの個別加盟国に対して電話を行った模様であることが報じられています。
Gasoline prices are coming down. I called up OPEC, I said you've got to bring them down. You've got to bring them down
OPECは十分な増産余力を有しており、必要とあれば増産対応を行うことを明言しています。しかし、現状だと増産対応の決定は6月、実行は7月以降になるため、トランプ大統領が決断を急がせたのでしょう。イランの供給減少に対する対応が後手に回るリスクを解消すると同時に、ドライブシーズン前にガソリン価格を自らの手腕で押し下げたとの実績が欲しいようです。

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ゴールドマン・サックスは、イランインパクトは限定的との見方


Goldman Sachs expects the United States’ decision to end waivers from sanctions on imports of Iranian oil to have a limited impact on prices, even though the timing of the halt is much more sudden than expected.

“While we acknowledge the near-term upside price risks, we reiterate our fundamentally derived Brent price trading range of $70-75 per barrel for the second quarter of 2019,” the bank wrote in a note on Monday.


The U.S. investment bank sees Iranian production declining by 900,000 barrels per day (bpd) compared to the immediately available global spare capacity of 2 million bpd, which is set to grow further later this year.

出典:Reuters

米政府の対イラン制裁強化で原油相場が急伸していますが、ゴールドマン・サックスは限定されたインパクトに留まるとの見通しを示しました。イラン産原油が日量90万バレル減少するとの厳しい前提を採用していますが、世界には日量200万バレルの増産余力があり、今後は更にその増産余力が拡大するため、対応は可能とのロジックです。

これが石油市場の一般的な見方ですが、問題はこの増産余力がいつ実際の増産圧力に転換するのかですね。OPEC内では本当にイラン産原油の供給が落ち込み、OPECの他加盟国の需要引き上げにつながるのかを見極めたいとの慎重な意見も報告されています。対応は可能ですが、適切な時期に適切な規模の対応を行うのかという問題は残ります。

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対イラン制裁強化とローガン法違反の脅し

トランプ米大統領が、Twitterで3月28日以来、約1カ月ぶりに原油について言及しました。


「サウジアラビアと他のOPEC加盟国は、我々のイラン産原油に対する完全な制裁によって生じる以上の石油供給を行うだろう。イランはジョン・ケリーから非常に悪いアドバイスを受けており、アメリカのイラン核合意は非常に悪い方向に進んでいる。ローガン法の重大な違反?」となる。

第一のポイントは、4月22日に発表したイラン産原油に対する完全な制裁でイラン産原油の供給が減る分については、OPECがカバーできるとの見通しです。具体的に名前があがっているのはサウジアラビアですが、事前の調整が行われていた可能性が高いことが示されています。

第二のポイントは、ジョン・ケリー元国務長官に対する批判です。ケリー元長官はイラン核合意をオバマ政権時代のレガシーとして重視しており、退任後もイラン高官との接触を行っていることを認めています。トランプ政権は、政権の対イラン政策を台無しにしていると強く批判していますが、ローガン法違反の可能性を警告したかっこうです。

ローガン法とは、米国と対立関係のある国と政府の許可がない個人が交渉することを禁止するものですが、ケリー元長官のイランとの接触がローガン法違反の可能性があるという訳です。「?」を付けているものの、かなり厳しい批判になります。

イランに対する制裁強化の文脈で、1)OPECの代替供給と並んで2)ケリー元長官批判を行ったことからは、トランプ大統領が今回の対イラン制裁に本気で取り組む意思を有していることを明確に示しているのではないでしょうか?

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プロフィール
小菅 努(こすげ つとむ)

1976年千葉県松戸市生まれ。筑波大学卒。商品先物・FX会社の営業本部、ニューヨーク事務所、調査部門責任者等を経て、現在はマーケットエッジ(株)代表取締役。商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物)。貴金属、金属、エネルギー、ゴム、農産物などの商品先物市場全般が主なカバー対象です。商社、事業法人、金融機関向けに分析レポートを配信しています。為替、株価指数などもカバーしています。

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