小菅努の商品アナリスト日記

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南アでAMCUが労組としての認定取り消し?


South Africa’s militant AMCU union said on Friday that it was complying with the country’s labour laws, disputing a government notice which said it could be de-registered for breaking rules governing how unions should operate.

出典:Reuters

南アフリカで労働組合AMCUの承認が取り消されそうとしています。労働法違反が指摘されている結果です。AMCUの規約では5年に1度の総会で代表を選出することなどが規定されていますが、2013年1月を最後に求められた手続きが行われていないとされています。

AMCUはSibanye Stillwaterの金鉱山で大規模なストライキを展開したばかりであり、政治的な圧力だと反発を強めていますが、合法的な労組活動が行えなくなるリスクが高まっています。仮に労組としての承認が取り消された際に、どのような化学変化が生じるのかは読めません。先鋭化したメンバーが違法ストライキなどを引き起こすのか、それともNUMなど他労組にメンバーが吸収されて労使関係が改善するのか、今後の展開に注意が必要です。

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Sibanye StillwaterとAMCUが基本合意、ストは終結へ

Sibanye-Stillwater and AMCU conclude gold strike

− signing the 2018 three-year wage agreement* previously signed with National Union of Mineworkers (the NUM), Solidarity and UASA in respect of wages and conditions of service for the period 1 July 2018 to 30 June 2021 

− affirm commitment to conclude a peace pact within 30 days 

− abide by the decisions of the court and that no further appeals will be instituted or pursued 

− developing and implementing, along with other stakeholders, a plan to ensure a safe start and ramp-up of production post-strike, and to promote and ensure sustainable safe production together with the company 

出典:Sibanye-Stillwater(PDF

Sibanye-Stillwaterにおける労働組合AMCUのストライキが終結しました。昨年11月から5ヵ月にわたるストライキは、金鉱山のみならずプラチナ鉱山にも波及する兆しを見せていましたが、漸く最終合意に至っています。

1年目は5.5%、2~3年目は5.5%かインフレ率の高い方の賃上げが実施されることになります。基本的には11月14日にNUMやUASAなどと合意した賃上げ率と同じですが(参考:Sibanye-Stillwater signs three-year gold wage agreement with three unions)、4,000ランドの一時金、給料の前払い、負債管理や金融教育、ストからの職場復帰の交通手段提供など、幾つかの追加の各種補償を付け加えることで合意しました。

AMCUは、来週中には労働者が職場復帰するとの見通しを示しています。金鉱山のストライキがプラチな鉱山に波及する当面のリスクが解消されたことは、プラチナ相場急伸シナリオの一つが破綻したことを意味します。南アフリカでは、まだ電力供給問題などが残されていますが、5ヵ月間も労使でぎりぎりの調整を行う必要があったのか疑問視されるような合意内容で一つの問題がクリアされた格好になります。

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プラチナ鉱山業界の新戦略発表されるも

南アフリカ鉱山カウンシル(Minerals Council South Africa)が新戦略を発表していますが、プラチナ業界の厳しさが再認識されます。
A NEW STRATEGY FOR THE PLATINUM SECTOR

At the end of 2018, more than 65% of PGM operations, representing 52% of PGM production were marginal or loss-making at prevailing prices

Approximately 89,964 jobs are currently at risk at these marginal operations

On an aggregated basis, total industry production costs measured in tonnes milled will increase by 29.6% between 1 April 2019 and 1 April 2021

By the end of 2021 Eskom tariff increases will result in 75% of PGM operations being marginal or lossmaking, representing 67.2% of production and threatening 111,766 jobs

プラチナ価格の低迷に加えて、国際需給の構造変化(労働争議、新規鉱山供給の横這いと弱い需要、リサイクルの拡大、生産性の低下、コストの上昇加速)への対応が課題として掲げられています。

特にコストに関しては、2018年末で生産量ベースで52%が限界コストラインもしくはそれ以下にもかかわらず、2019年4月から21年4月までに単位コストが29.6%増加することが見込まれています。電力料金が上がれば、67.2%が限界コストラインもしくはそれ以下になり、11万1,766人の雇用が危機に晒されるとの問題意識になります。

解決策としては、需要と供給双方への介入(例えば燃料電池のプロモーション)、官民の協力などが掲げられていますが、従来の延長線上のものばかりです。とにかく、価格とコストとのバランスが崩れているのがプラチナ鉱山業界が疲弊している最大の要因ですが、「Structural changes(構造変化)」に対して有効な施策がなく、場当たり的な対処から抜け出せていません。やはり時間を掛けて、市場が主導する需給調整を進めていくしかないのでしょうか。

無題














(画像出所)Minerals Council South Africa

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プロフィール
小菅 努(こすげ つとむ)

1976年千葉県松戸市生まれ。筑波大学卒。商品先物・FX会社の営業本部、ニューヨーク事務所、調査部門責任者等を経て、現在はマーケットエッジ(株)代表取締役。商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物)。貴金属、金属、エネルギー、ゴム、農産物などの商品先物市場全般が主なカバー対象です。商社、事業法人、金融機関向けに分析レポートを配信しています。為替、株価指数などもカバーしています。

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