国際エネルギー機関(IEA)の8月月報が公表されました。マーケットでは貿易戦争化で石油需要に対して悲観的な見方が広がりを見せていますが、IEAは強気の需要見通しを支持しました。2018年は前年比で日量140万バレルと前月から横ばい、19年については10万バレル上方修正の150万バレルとしています。貿易戦争の展開状況を不確実性として指摘していますが、現時点では需要見通しの下方修正は要求されていません。

一方、足元では短期供給懸念の緩和が原油相場を圧迫していますが、IEAは「the market outlook could be far less calm at that point than it is today.(現時点よりマーケットの見通しは安定してない)」として、改めて供給懸念が強まる可能性を指摘しています。今後はイランに対する米国の経済制裁が本格化し、更には産油国の生産余力は限定されています。こうした中で、安定した供給環境を想定するのは難しいとのロジックです。

The recent cooling down of the market, with short term supply tensions easing, currently lower prices, and lower demand growth might not last. When we publish our next report in mid-September, we will be only six weeks away from the US's deadline for Iran's customers to cease oil purchases. As oil sanctions against Iran take effect, perhaps in combination with production problems elsewhere, maintaining global supply might be very challenging and would come at the expense of maintaining an adequate spare capacity cushion. Thus, the market outlook could be far less calm at that point than it is today.

強気の需要見通し、そして不安定な供給見通しを確認する内容と言えます。なお、経済協力開発機構(OECD)の商業在庫は6月に720万バレル減少して28億2,300万バレルになりました。5年平均は3,200万バレル下回っています。

【OCED商業在庫】
無題











(出所)IEA

【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】

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