石油輸出国機構(OPEC)総会は、OPECの産油政策の方向性が明らかになると同時に、各産油国が何を考えているのかも多くの情報が得られる重要イベントになります。その中でもサウジアラビア・ファリハ・エネルギー相がOPEC総会直後に行った発言を紹介します。
WE TAKE OIL SUPPLY DECISIONS BASED ON MARKET ANALYSIS, NOT ON TRUMP'S TWEETS
協調減産政策について、トランプ米大統領の(原油高批判の)ツイートに基づいて修正を行ったのではなく、あくまでも市場分析に基づいていることを確認しています。米国サイドからは日量100万バレルの増産プレッシャーが強くなっていましたが、サウジとしては米国の圧力にOPECが屈したとの批判を気にしていることが確認できます。今後、トランプ大統領が原油高批判を行う度に、OPECが増産を決めることは難しくなります。
SAUDI ARAMCO INTERNATIONAL OIL RESERVES AUDIT CONFIRMED AT CLOSE TO 270 BLN BARRELS

SAUDI ARAMCO WILL BE INCREASING PRODUCTION CAPACITY
サウジアラムムコの確認埋蔵量が2,700億バレルであることを確認しています。従来の報告内容と変わりませんが、外部監査でも世界最大規模の埋蔵量が確認されています。株式公開を見据えたアピールと言えるでしょう。更に生産能力を拡充することにも意欲を示しています。
SAUDI TO ADD HUNDREDS OF THOUSANDS OF BARRELS TO THE MARKET FROM JULY

YOU WILL SEE A MEASURABLE INCREASE IN PRODUCTION IN JULY
7月にサウジのみで数十万バレルの増産が可能であることを確認しています。増産効果は7月中に顕在化することになります。
IT WILL BE A CONCERN IF OIL PRICES RISE FURTHER
更に原油価格が上昇することには懸念を表明しています。価格ではなく需給で政策調整を行っているとしていますが、実際には原油高抑制の意思を有している模様です。
WHEN ASKED ABOUT IRAN SANCTIONS, WE HAVE OPTIONS TO REVIEW SUPPLY IN SEPT
イランの供給動向によっては、9月に政策見直しを行う可能性に含みを持たせています。早ければ、3ヵ月後にも政策の調整が行われます。
OPEC invites Russia to join as observer 
OPECがロシアに対して、フルメンバーとしての加盟を促したことが明らかにされています。一方、ロシアはフルメンバーは検討していないとしていますが、オブザーバーとしてのOPEC加盟の可能性は認めています。ロシアとしては、OPEC加盟国の一つになることに意味を見いだせていませんが、OPEC=ロシアの協調路線が過去1年半で大きな成果を挙げたことで、協調関係強化の流れの中で、オブザーバー加盟という選択肢が浮上しています。従来の恒久的な協調機関を設立するとの議論との関係など分からないこともありますが、OPEC=ロシアの協調関係は新たなステージに突入することになります。

3b653951072fdaa5f0440c3ef87366d2_s



















【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】

******************************************

マーケットエッジ(株)では、コモディティ市場と金融市場のレポート配信の他、講演のご依頼も承っています。まずはご相談下さい。

【お問合せ先】
マーケットエッジ株式会社 http://www.marketedge.co.jp/
E-mail  kosuge.tsutomu@outlook.com