6月12~13日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、14日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開催されます。米欧双方の金融政策にタカ派の見通しが浮上する中、当局者がどのようなスタンスを示すのかが、当面の金価格動向を決定づける可能性があります。

FOMCに関しては0.25%の追加利上げは規定路線であり、そこから更に踏み込んで年3回の利上げ見通しを4回に引き上げる動きがみられるか否かが焦点になります。ドットチャートに対して上向きの修正圧力が確認できれば、その程度にもよりますが利上げサイクル加速観測がサポートされます。

一方、ECB理事会に関しては7月が注目されていましたが、ここにきて当局者から年内の資産購入(QE)終了についての討議、更には決定を下す可能性が強く示唆されています。おそらく討議が行われる所までは確実ですが、年内QE終了が発表されると、米国に続いて欧州でも金融政策正常化の加速が意識され易くなります。

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上はこの辺の議論をマトリックス化したものです。ドル建て金相場とドルとの逆相関を前提にすると、強気派にとっての理想的な状況はFOMCが金利見通しを引き上げない一方、ECBがQE終了の判断を下す展開になります。ドル安・ユーロ高がドル建て金相場を支援するでしょう。逆に、FOMCが金利見通しを引き上げる一方、ECBがQE終了の判断を先送りすると、ドル高・ユーロ安がドル建て金相場を大きく押し下げます。

そして、この中間的になるのがFOMCとECBがともにタカ派、またはハト派のメッセージを打ち出した場合になります。基本的には、FOMCが金利見通し引き上げを見送れば買い、引き上げを実施すれば売りになるかと考えていますが、ユーロサイドの要因でショックは吸収されるでしょう。

そしてサブシナリオとしては、米欧の政策正常化の動きに改めて新興国市場が強く反応し、安全資産としてドルやユーロの動向と関係なく金に対して退避・分散投資ニーズが発生する展開になります。

【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】

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