小菅努の商品アナリスト日記

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2019/04

平成の金価格はどう動いた?


無題













平成の東京金価格は1,698円で始まり、4,590円で終わりました。30年での累積パフォーマンスは170.3%高となります。高値は5,081円、安値は840円です。1990年代までは低迷状態が続いていましたが、2000年代に入ってから徐々に地合を引き締め、特に2000年代中盤から金価格が騰勢を強めたことが確認できます。

同じ期間のインフレ率が約17%となりますので、平成時代は円を保有するよりも金の方が資産防衛としての能力が高かったことが窺えます。ちなみに日経平均株価は26.3%安、ドル円は11.9%の円高・ドル安となります。もちろん、円を保有していれば金利、日経平均株価には配当収入などもありますが、金価格は大きく飛躍した時代でした。金が輝いた時代だったと言えそうです。

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トランプ大統領、今年最初の増産要請

トランプ米大統領が原油高抑制に動き始めました。


Twitterに「サウジアラビアと他の国に石油供給を増やすように話した。みんな合意している」と投稿しています。

またこれに先立って、記者会見では「ガソリン価格は下がってきている。OPECに電話し、下げるべきだと伝えた」とも発言しています。OPECに電話というのがよく分かりませんでしたが、その後はOPECの個別加盟国に対して電話を行った模様であることが報じられています。
Gasoline prices are coming down. I called up OPEC, I said you've got to bring them down. You've got to bring them down
OPECは十分な増産余力を有しており、必要とあれば増産対応を行うことを明言しています。しかし、現状だと増産対応の決定は6月、実行は7月以降になるため、トランプ大統領が決断を急がせたのでしょう。イランの供給減少に対する対応が後手に回るリスクを解消すると同時に、ドライブシーズン前にガソリン価格を自らの手腕で押し下げたとの実績が欲しいようです。

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南アでAMCUが労組としての認定取り消し?


South Africa’s militant AMCU union said on Friday that it was complying with the country’s labour laws, disputing a government notice which said it could be de-registered for breaking rules governing how unions should operate.

出典:Reuters

南アフリカで労働組合AMCUの承認が取り消されそうとしています。労働法違反が指摘されている結果です。AMCUの規約では5年に1度の総会で代表を選出することなどが規定されていますが、2013年1月を最後に求められた手続きが行われていないとされています。

AMCUはSibanye Stillwaterの金鉱山で大規模なストライキを展開したばかりであり、政治的な圧力だと反発を強めていますが、合法的な労組活動が行えなくなるリスクが高まっています。仮に労組としての承認が取り消された際に、どのような化学変化が生じるのかは読めません。先鋭化したメンバーが違法ストライキなどを引き起こすのか、それともNUMなど他労組にメンバーが吸収されて労使関係が改善するのか、今後の展開に注意が必要です。

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やはり分かっていないトルコ中央銀行


トルコ中央銀行は25日、政策金利である1週間物レポレートTRINT=ECIを24.00%に据え置いた。据え置きは予想通り。また将来の引き締めに関する文言を撤回し、ハト派姿勢に転換した。

中銀は声明では「物価に影響を及ぼす諸要因を注視しつつ、目標に沿った物価の維持に向け金融政策スタンスを決定する」と表明。同時に従来の「必要に応じて一段の金融引き締めを実施する」との文言を削除した。

出典:Reuters

トルコ中央銀行は4月25日の会合で、声明文から「必要に応じて一段の金融引き締めを実施する」との文言を削除しました。これは政策調整の方向性が利上げであるとのフォワードガイダンスの修正を意味し、次の政策変更が利上げではなく利下げの可能性を高めることになります。

一応は、昨10月時点で25.24%に達していたインフレ率が今年に入ってから20%を割り込んでいるため、インフレ抑制のための利上げの必要性が薄れている結果とも言えます。しかし、直近で19.71%のインフレ率、しかも原油高、通貨安が加速する中で、マーケットはこうしたフォワードガイダンス修正に明確な拒否反応を示しています。

このような政策調整はインフレ率が一けた台まで低下した後で議論しても遅くはないはずですが、トルコ中央銀行は利下げをしたくて仕方ないようです。明らかな政策のミス判断であり、誰もがトルコ売りを加速させると分かる政策調整を行ってしまう点に、現在のトルコ金融政策の問題の根深さが示されています。トルコリラは投資対象として不適格でしょう。


無題



















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BOJがフォワードガイダンス修正、動かないリスクか?

日本銀行は、海外経済の動向や消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、少なくとも 2020 年春頃まで、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持することを想定している。

日本銀行は4月25日の金融政策会合において、上記のようにフォワード・ガイダンスの修正を行いました。従来は政策金利の引き上げを「当面の間」行わないとしていましたが、それを「少なくとも2020年春頃まで」と明確化した格好です。

期限を切ったという意味ではタカ派とも言えますが、あくまでもこれは最低ラインであり、インフレ環境の改善がなければ、欧州中央銀行(ECB)などと同様に更に先送りされることになるでしょう。あまり大きな意味がないフォワードガイダンスとも言えますが、世界的に低金利環境の長期化圧力が強まる中、現在の世界の金融政策環境では動かないことが通貨高(=円高)を招きかねない状況にあります。緩和姿勢の強化を打ち出す必要性が高まる中、無難なカードを切ったということでしょう。

インフレ率引き上げがうまくいっていないことが再確認できると同時に、日本銀行が円高リスクを強く警戒していることが窺えます。


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(出所)日本銀行(PDF

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プロフィール
小菅 努(こすげ つとむ)

1976年千葉県松戸市生まれ。筑波大学卒。商品先物・FX会社の営業本部、ニューヨーク事務所、調査部門責任者等を経て、現在はマーケットエッジ(株)代表取締役。商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物)。貴金属、金属、エネルギー、ゴム、農産物などの商品先物市場全般が主なカバー対象です。商社、事業法人、金融機関向けに分析レポートを配信しています。為替、株価指数などもカバーしています。

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