小菅努の商品アナリスト日記

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プラチナ鉱山業界の新戦略発表されるも

南アフリカ鉱山カウンシル(Minerals Council South Africa)が新戦略を発表していますが、プラチナ業界の厳しさが再認識されます。
A NEW STRATEGY FOR THE PLATINUM SECTOR

At the end of 2018, more than 65% of PGM operations, representing 52% of PGM production were marginal or loss-making at prevailing prices

Approximately 89,964 jobs are currently at risk at these marginal operations

On an aggregated basis, total industry production costs measured in tonnes milled will increase by 29.6% between 1 April 2019 and 1 April 2021

By the end of 2021 Eskom tariff increases will result in 75% of PGM operations being marginal or lossmaking, representing 67.2% of production and threatening 111,766 jobs

プラチナ価格の低迷に加えて、国際需給の構造変化(労働争議、新規鉱山供給の横這いと弱い需要、リサイクルの拡大、生産性の低下、コストの上昇加速)への対応が課題として掲げられています。

特にコストに関しては、2018年末で生産量ベースで52%が限界コストラインもしくはそれ以下にもかかわらず、2019年4月から21年4月までに単位コストが29.6%増加することが見込まれています。電力料金が上がれば、67.2%が限界コストラインもしくはそれ以下になり、11万1,766人の雇用が危機に晒されるとの問題意識になります。

解決策としては、需要と供給双方への介入(例えば燃料電池のプロモーション)、官民の協力などが掲げられていますが、従来の延長線上のものばかりです。とにかく、価格とコストとのバランスが崩れているのがプラチナ鉱山業界が疲弊している最大の要因ですが、「Structural changes(構造変化)」に対して有効な施策がなく、場当たり的な対処から抜け出せていません。やはり時間を掛けて、市場が主導する需給調整を進めていくしかないのでしょうか。

無題














(画像出所)Minerals Council South Africa

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ゴールドマン・サックスが原油価格見通し引き上げ

ゴールドマン・サックスが原油価格見通しを引き上げました。2019年の平均価格は、ブレント原油が1バレル62.50ドルから66.00ドルまで3.50ドルの上方修正、WTI原油が55.50ドルから59.50ドルまで4.00ドルの上方修正になります。

石油輸出国機構(OPEC)の減産、米国のイランとベネズエラに対する制裁で、供給が減少していることを理由として指摘しています。4~6月期に関しては、日量50万バレル程度の供給不足で、ブレント原油価格は72.50ドル(従来は65.00ドル)が予想されています。また、リスクオンのマクロ環境の影響も指摘されています。

シェールオイルの増産によって今夏から徐々に価格が鈍化するとしていますが、OPECが現在の減産政策をどのように処理するのかが、今後の原油価格の鍵を握るとの分析になります。

需給が引き締め方向への修正になり、それに伴う価格見通しの引き上げです。それでも年後半は値下がりするとの見通しになりますが、やはり減産政策の出口をどのように設定していくのかがポイントになりますね。これ以外では、逆サヤ化、ブレント・WTIのスプレッド縮小の加速も指摘されています。

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WTI原油先物、強気派の想定していた逆サヤ実現

無題



















WTI原油先物ですが、NY4月8日の取引でついに完全な逆サヤ(期近高・期先安)が実現しました。昨年10~12月期の急落地合で大きく順サヤに傾いていましたが、短期需給見通しが緩和から引き締め方向に転換する中、サヤバランスも順サヤから逆サヤに転換しています。「逆サヤ=強気相場」とは言い切れませんが、典型的な需給ひっ迫型の上昇圧力であり、強気派の多くが望んでいた状態が実現しています。

短期需給要因では、「逆サヤに売りなし」の展開的な相場パターンです。ただ、この価格水準であればシェールオイルの増産加速は必至であり、トランプ米大統領の原油高批判も再燃するでしょう。石油輸出国機構(OPEC)やロシアなどの減産政策が修正される可能性も浮上します。イラン、ベネズエラ、リビアと相次ぐ供給不安が原油高をエスカレートさせていますが、伝統的産油国とシェールオイルの共存環境をこの価格水準でも維持できるかが、焦点になりそうです。

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プロフィール
小菅 努(こすげ つとむ)

1976年千葉県松戸市生まれ。筑波大学卒。商品先物・FX会社の営業本部、ニューヨーク事務所、調査部門責任者等を経て、現在はマーケットエッジ(株)代表取締役。商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物)。貴金属、金属、エネルギー、ゴム、農産物などの商品先物市場全般が主なカバー対象です。商社、事業法人、金融機関向けに分析レポートを配信しています。為替、株価指数などもカバーしています。

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